ホンダがeスポーツチーム「Team Liquid(チームリキッド)」のスポンサーを撤退する事態が起こりました。
きっかけは、所属選手がSNSに投稿したあるGIF画像による炎上騒動です。
本記事では、ホンダがeスポーツのスポンサーを撤退した経緯をわかりやすく解説しています。
- ホンダがeスポーツのスポンサー撤退した理由
- 投稿された画像はなぜ問題になった?
- eスポーツチームや選手の対応や処分内容
などをまとめています。
ホンダがeスポーツのスポンサー撤退!何があった?

世界的なeスポーツチーム「Team Liquid(チームリキッド)」の選手が投稿したGIF画像がSNSで大炎上
日本人を中心に批判が殺到し、この問題はホンダがスポンサー撤退という騒動へと発展しました。
まずは、その投稿や何が問題視されたのかを見ていきましょう。
日本チームに敗れた直後の投稿が炎上
2025年5月13日、世界的なeスポーツチーム「Team Liquid」に所属するルーカス・ディアス選手(DiasLucasBr)は、対戦相手である日本のCAG Osakaに敗北した直後、X(に不適切なGIF画像を投稿しました。

この画像は、原爆の爆発を連想させる「きのこ雲」を含んだもので、投稿当初から多くの日本人ユーザーから「歴史的配慮がない」「侮辱的」と強く非難されていました。
投稿の意図について、ルーカス選手は「爆発的に負けたというニュアンスをGIF画像で表現しただけで、悪意はなかった」と説明。
原爆の爆発というデリケートな画像を軽々しく扱ったことが、日米の文化的や歴史的感覚の違いも相まって、大きな騒動へと発展
この件は国内外のSNSでも拡散されて、メディアや企業スポンサーからも注目される炎上騒動となりました。
では、炎上を受けてスポンサーであるホンダが下した決断について解説します。

ホンダがスポンサー契約を解除した理由!

当初、ルーカス選手の投稿を受けて、スポンサー企業であるホンダはチームリキッドやディアス選手に厳重に抗議したうえで、謝罪文を受け取ったことし、スポンサー契約を継続していました。
しかし、2025年5月19日に契約解除の対応を取りました。
企業理念に反するとして下された契約解除の判断だったようです。
ホンダの方針や判断基準を掘り下げたいと思います。
「人間尊重フィロソフィー」に反すると判断
ホンダのアメリカ法人であるAmerican Honda Motorは、ルーカス選手の投稿直後に調査と対応を行い、2025年5月19日、Team Liquidとのスポンサー契約を更新しないと正式に発表
理由として挙げられたのが、ホンダが長年掲げてきた「人間尊重フィロソフィー」に反するという判断です。
人間尊重フィロソフィーとは?
ホンダの「人間尊重フィロソフィー」とは…
ホンダは、人種や国籍、文化や歴史に対する敬意を大切にする企業理念を持っており、今回の投稿はその方針に照らして容認できないと判断だったということです。
SNSの投稿が一選手の個人の行動であったとしても、ホンダはスポンサーとしての責任を重視し、スポンサー契約解除という態度を取ることで、ホンダとして大切にしている考え方をはっきりと伝える形になりました。
パートナー関係の終了
Team Liquidとホンダのパートナーシップはおよそ6年間という、eスポーツ業界の中でも長期にわたる協力関係だった
ホンダはこれまで、Team Liquidの複数部門をサポートし、プロモーションやコンテンツ制作にも協力してきました。
そんな強い信頼関係があったにもかかわらず、今回炎上騒動で関係が終わってしまいました。
Team Liquid側もホンダの決定を尊重すると表明し、感謝の言葉とともに契約終了を受け入れています。

Team Liquidの謝罪と処分内容とは?チームとしての連帯責任も!

問題の発覚後、Team Liquidはルーカス選手への処分と再発防止について表明しました。
個人としてだけでなくチームとして、どのように対応したのかを具体的にご紹介します。
選手本人の対応とチームの説明
ルーカス選手は問題の投稿直後、日本のCAG Osakaの選手に対して直接謝罪を行った
ルーカス選手は、敗戦後の感情の高まりから「爆発」のGIFを探し投稿したものであって、悪意はなく歴史的背景に対する認識不足が原因だったとのことでした。
Team Liquidからの声明は、「選手の投稿に悪意はなく単なるミス。正当なミスが誰かのキャリアの終わりになるべきではない」と説明していました。
ただし、重大な判断ミスであったことは認めていました。
ルーカス選手への処分内容は?
Team Liquidが発表した処分内容は、ルーカス選手の4か月分の給与に相当する罰金とその全額を慈善団体へ寄付すること
さらに、ルーカス選手にはセンシティビティ研修とメディア対応トレーニングの受講が義務付けられました。
連帯責任
まず寄付活動として、Rainbow Six部門の選手たちは、Reload大会の賞金を全額寄付するようです。
また今後6か月間、チーム全体としても再教育プログラムを実施し、同様の問題が起きないよう取り組む方針とのことです。
企業とパートナー契約を結ぶ以上、選手には発言や行動に対する責任が求められるので、チーム全体で再教育をすることは当然のことかもしれません。

Team Liquidの選手が投稿した原爆GIF炎上騒動!文化の違いと教育の差が原因?

ルーカス選手の投稿によっておきた今回の炎上騒動は、単なるマナー違反ではなく文化的な背景や教育の違いも深く関係しているのではないでしょうか。
「海外の選手は原爆に対する感覚が日本とまったく違うのでは?」と感じる声もSNSではあがっていました。
ただ、この画像について知らなかったでは済まされないという意見も多くあります。

爆発GIF、爆発ってワードだと出ないっぽいけど広島だと上から3番目に出る。言い訳できないだろ…



知らなかったじゃ済まないんだよ。
原爆に対する教育の差
日本では原爆や戦争に関する教育がされており、特に広島と長崎をはじめとする被爆地では、歴史教育に非常に強い重みがあります。
一方、海外ではそうした教育が行われていない、あるいは事実の深刻さが十分に伝わっていない国も多く存在するのでしょう。
そのため、悪気のない投稿が重大な問題になることもある
このような教育や文化の違いは、eスポーツの国際的な舞台ではトラブルの原因となることがあるため、選手への教育もより重要になってきますよね。
まとめ|ホンダがeスポーツスポンサー撤退!炎上騒動のすべて


- ホンダがeスポーツのスポンサー撤退した理由は「人間尊重フィロソフィー」に反すると判断したため
- 投稿された画像は原爆を連想させるGIF画像の投稿があったため炎上騒動となった
- ルーカス選手は謝罪し、罰金や再教育などの処分を受けるとされている
- eスポーツチーム「Team Liquid」としては賞金の寄付や研修などで再発防止へ取り組む
- 炎上騒動は文化や教育の違いも大きく関わっている
以上、ホンダがeスポーツチームの選手によるSNS投稿が原因で、スポンサーを撤退し契約を解除するに至った件について解説しました。
今回の一件は、個人のSNSでの発信がスポンサーやチーム、そして選手自身に大きな影響を与えた騒動になりました。
eスポーツに関わるすべての人にとって、言葉や表現の重みを考える大切さを改めて感じる出来事でしたね。
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